一冊の本との出合いでが、学生時代に勉強で思うような結果が残せなかったという平井さんを学びへと駆り立てました。今回挑戦した漢字検定をはじめとしてさまざまな検定に挑戦するストイックな姿と同時に、子供たちに勉強を教えて夢を与えたいという優しさを感じました。
勉強で悩む人を支えたい
社会人として働いて二年以上経過して、ある本に出合いました。宮本延春さんの著書『オール１の落ちこぼれ、教師になる』（角川書店）。
その内容は、中学時代オール１の宮本さんが物理学を本格的に勉強するために、国立大学名古屋大学合格を目指して猛勉強し、見事合格し卒業後高校教師になったというストーリーです。読み終わった後、私の心は驚きと感動に包まれ、そして決意しました。
「私も宮本さんのように勉強で人助けをしたい」
私も学生時代、勉強で思うような結果を残せず悔しい思いをしてきたので、そんな自分なら勉強で悩んでいる人たちの支えになることが出来ると考えました。
その為にまず勉強する内容と、勉強の悩みを抱えた人達を探しました。勉強する内容については、勉強が苦手な私でも得意と自負している漢字を勉強することに決めました。高校時代に漢字検定準2級まで合格することが出来たので、2級合格を目標に決めました。2級は社会人レベルなので、社会的に評価されていることも決め手になりました。
次に行ったのが勉強で悩んでいる人達を探すことでした。これは色々調べた結果、埼玉県内では勉強についていけない中学生に勉強を教えるボランティア団体が存在していて、社会人でも参加できることが分かりました。
問題集を繰り返し取り組んで
こうして以上の二点をクリアできたので、本格的に漢検2級の勉強を始めました。まず書店に行き何冊かの本を見比べて、二冊の問題集に絞りました。
勉強のやり方としては、最初に答えを見て、赤い透明シートで隠して覚えたか確認して、数日たったらまた赤シートで隠して忘れていないか問題を解きます。これの繰り返しでした。
一番覚えにくかったのが熟語の構成でしたが、問題集とセットに配布されていた暗記ブックに熟語の構成の種類がまとめてあったので覚えやすくて助かりました。
そして、試験まで一か月と近づいた日に過去問題集に取り組みました。制限時間内に問題は解けましたが、合格点ギリギリのことが多かったです。それでも、間違えた問題は問題集に戻って確認したり、再び数日たってから問題に取り組みました。
「人間は死ぬまで勉強」を胸に
そして一か月後、ついに試験当日をむかえました。出題された問題は勉強してきたものばかりでした。後は、細かいトメやハネに注意して解きました。そして試験から一か月後、結果が来ました。合格でした。しかも、二百点満点中百八十九点という高得点でした。努力が実って嬉しかったです。
でも、漢検に合格しても勉強することは、やめません。ほかの資格試験にも挑戦して、勉強を続けるつもりです。宮本さんが大切にしている言葉、「人間は死ぬまで勉強」。私もこの言葉通り勉強を続けて一人でも多くの子供達に夢や希望を与えたいと思ってます。
（編集室が文字の修正、改行・タイトル付けなどをしています）
