修験道の開祖・鬼神を使う男と朝鮮渡来文化の繋がり

古代日本と朝鮮渡来文化@明治大学

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「きんぷせんじ」は常識?

平日の夜に行われているこの講座には、40人弱の30代から60代、70代の男女が集まっていた。男女比は6:4というところか。熱気はムンムン。全員が前のめりで話を聞いていて、メモをつぶさにとっていたり、先生が配布してくれた資料に黄色の蛍光ペンでしきりに線を引いていたり。さらには、金先生が何の解説もなく「金峯山寺(きんぷせんじ※奈良県吉野町にある金峯山修験本宗の本山)に……」と口にしても、この講座では常識のようで誰一人として「それって何?」という反応を示さない。

「きんぷせんじ」という音だけで、それが何を指しているか普通にわかる、という人はそうそういないだろう。質問もマニアックだった。『日本霊異記』に出てくる語で「藤の宮」とあるが、それは「藤原京」ではないのか? といったかなり専門的な疑問を受けて、先生が穏やかに「それはわからないので、次の機会までに調べてきます」と答えていた。

内容、受講生のレベルともに、高度だなあという印象だった。古代日本に興味関心のある大人の求道者が集まる講座。飛鳥・奈良時代が好きな人にはたまらないだろう。 講座終了後には、1階のカフェで懇親会をすると言う。参加する受講生も金先生も楽しみにしているようだった。好きな話題を思い切り楽しめる大人の時間。こんな世界があるとは知らなかった。

〔受講生の今日イチ〕マニアックな内容の講義に全員前のめり!

〔大学のココイチ〕アカデミーコモン1Fガラス張りで落ち着いた「カフェパンセ」。講義後に懇親会もできる。

〔おすすめ講座〕古代日本と朝鮮渡来文化

取材講座データ
古代日本と朝鮮渡来文化 明治大学リバティアカデミー 2016年度秋期

2016年12月22日取材

文/まなナビ編集室 写真/(c)英明 立脇 – Fotolia

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