教材は『English Tourism』。観光業で想定されるさまざまな場面、たとえばレストランでのクレーム対応や、ホテルでのゲスト・リレーションズなどで使用される基礎的な英語が学べるテキストだ。しかしいきなり教科書には入らず、それまでのユニットの復習から始まった。
先ずウォーミングアップ代わりに、“Count Nouns”(数えられる名詞)と “Noncount Nouns” (数えられない名詞) の使い分けの復習。「My mother baked two cakes for the party.」のように特定のものをさす場合は数えられるが、「I love chocolate cake.」などと、一般に話題にする場合は “Noncount Nouns” となる。
「フライドポテトはフレンチフライ(French fries)」
次に、以下の内容が書かれた用紙が配られた。これも前に習ったユニットの復習だ。
「Assessment Item for Unit 3」Conversation: Dealing with a Complaint
Work in pairs.One student is a waiter at Tony’s Restaurant and the other is a guest. The guest makes at least one complaint during his or her meal. The waiter deals with the complaint(s). You have ten minutes to prepare.
2人1組となり、1人はレストランのウェイター、もう1人は客として、客が食事にクレームを入れ、それにウェイターがどう対応するかというロールプレイングを行うレッスンだ。クレームの内容も対応の仕方も、受講生が考える。先生はテーブルの間を回って話に加わりながらアドバイスをし、与えらえれた10分が終わったところで、受講生全員の前でペア1組ずつ演技を行う。
「ハンバーグが生焼けだけど」とか「サイドディッシュが注文どおりじゃない」と苦情を入れる客。それに対し「もう一度焼き直してきます」「お詫びに赤ワインをサービスしますね」などと対応するウェイター役。ロールプレイングが終わったところで先生は、気になったところを指摘していく。
「フライドポテトはジャパニーズイングリッシュだから “French fries” (フレンチフライ)と言いましょう」
「窓際の席を表現するときは、“windowside” より “a table by the window” のほうがいいですね」
「調理し直して料理を持ってきたときには、“Sorry to keep you waiting.”(お待たせいたします)ではなくて、“Sorry to have kept you waiting.”(お待たせいたしました)」
「お会計お願いしますは、“Can I check?” ではなくて、“Can I have the check (bill) please?” です。“Can I check?” だと、“investigate”(調査する)といった意味になってしまいます」
このように、サービスする側が覚えておきたい英語フレーズが学べるのだが、なかには海外旅行したときに使いたいフレーズも。しかも実際の動作を伴うロールプレイングの中で学ぶのでしっかり覚えられる。