「学びと私」コンテスト 10月はこんな作文が集まっています![2]

10月の一次審査通過作文/「学びと私」作文コンテスト

10月31日が締め切りの第3回「学びと私」作文コンテスト。1次審査を通過して第3回金賞候補作になった作文のうち一部をここで紹介します。

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学びと私コンテスト

10月31日が締め切りの第3回「学びと私」作文コンテスト。1次審査を通過して第3回金賞候補作になった作文のうち一部をここで紹介します。

東京都主催ビジネススクール受講体験記

 2017年現在、私は大学で工学を学んでいる。科学技術を社会に普及させる方法論を学ぶため、大学入学当初からビジネスについて学んできた。
 大学のビジネスサークル(怪しい響きである…)に所属し、様々なアイデアコンテストに参加してきた。また、同期との小論文の執筆活動や、大学にあるイノベーション推進機構という組織が行っている特別授業に取り組んできた。
 私が本稿に書く体験談は、2017年の8月から10月にかけて私が受講した東京都が主催しているビジネススクールETICの講座で学んだことである。
 同講座は「東京都から始まる世界を変える事業を起業する」という理念で開催されたアイデアコンテストの参加者(約1500人、起業志望者達である)を主な対象としたものである。実際に事業をされている社会人をお招きして、事業内容や起業してから現在に至るまでの経験を語っていただいている。
 平日の19時30分から21時30分に行われており、受講者の約8割は仕事帰りの会社員で、それぞれが独自のアイデアを持っている。残りの約2割は私のように起業に関心のある大学生である。受講者は互いの背景や能力等が様々であるため、アイデアを話すと思いもよらない意見も出て、話が面白い。
 講演者も多岐にわたり、フィリピンで電気自動車を販売している中島徳至さんや、アフリカの強くて美しいバラを日本に輸入して販売している萩生田恵さんなど、海外でも活躍されている方も多い。御二人はフィリピン在住の貧困層が環境に配慮した電気自動車を買うための経済的な支援環境の構築や、アフリカに雇用を創出して現地の教育水準を高める貢献をするなどといった社会的意義のある事業を展開されている。他の講演者も、デザインの技術を活かした地方創生をされている平井俊旭さんや、少量の水で洗い物ができるノズルを開発した高野雅彰などの魅力的な方々であり、夢を実現する方法やビジネスで成功するための基礎知識など、分かりやすく教えていただける。
 素晴らしいことに全ての授業は無料であり、渋谷にある教室に行くまでの交通費だけで参加できる。前述したアイデアコンテストの応募者が優先的に受講できるが、応募していない人でも人数枠が空いていれば、受講できる。
 同コンテストでファイナリストになると、事業展開するための資金援助や専門家からのフィードバックも無料で受けられる。毎年開催されているので、来年に応募することも可能だと思われる。(ちなみに私は一次選考で落ちた)
 私が本講座を知ったとき、東京都がこのような取り組みをしていることに驚いた。他にも探せば同様の講座があるのかもしれないが、私は知らない。
 無料で講演されている起業家の方々や、主催をされているETICの運営者、熱意にあふれる他の参加者に対する感謝を行動で表したいと感じ、本講座の宣伝をすることを決意して、本稿を書いた。私に本講座を教えてくださった方と同様に、私も多くの東京都の方々に良さを知っていただきたいと思う。
 本稿が東京都に在住している多くの方々の目に触れて、社会について学ぶきっかけとなり、新しい事業が誕生する助けとなれば、執筆者は幸いである。

 

両角光平さん(21歳)/東京都

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学びの第一歩

 私は、学ぶことが得意ではありません。興味のないことにはまったく食指が動かず、たとえマンツーマンで話をしていても、(失礼ながら)会話の内容が右から左という状況になることも多々あります。
 そんな私は、大学生活の4年間では、残念ながら心を奪われるような、生涯のテーマとなるような学問に出会うことはできませんでした。ですが、社会に出てから役に立っているな、と思えた講義があります。それは、「調査手法」に関する講義です。

 その講義では、国会図書館の使い方、文献引用の仕方から取材先への電話のかけ方まで、調査の作法やノウハウが詰まっていました。
 特に心に残っているのは、この講義をしてくださった先生が、今でも、取材先への電話をかける際には、最初の挨拶、自己紹介から終わりのお礼まですべて紙に書き出す、とおっしゃっていたことです。非常に実績のある研究者の方の、調査に対する姿勢を身近で経験し、そのエッセンスをうかがい知ることができたのは、今考えても大変貴重な経験でした。

   私は、この講義を受けるまで、学ぶための「手法」を知りませんでした。大学は最高学府であり、職業訓練校ではないと言われます。私自身、大学に行くのは小手先のスキル等を身につけるのではない、と思い込んでいる節がありました。しかし、特に経験が浅く思慮も十分ではない者にとっては、先人の知恵から習得できるスキルを磨くことはまず学びの第一歩であるのだと、講義を通して気づくことができました。

 私は、学ぶことが得意ではありませんが、だからこそ、これからも学ぶ姿勢を忘れずに努力していきたいと思います。

さくらさん(27歳)/茨城県

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(一部の作文に、編集室がタイトルやルビをつけ、文字の訂正などをしています)

第3回「学びと私」コンテスト1次審査通過作文をチェック!
10月はこんな作文が集まりました![1]

第1回「学びと私」コンテストの金賞作品はこちらから
8月(第1回)の金賞3本が決定しました

第2回「学びと私」コンテスト1次審査通過作文をチェック!
9月はこんな作文が集まりました![1]
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