老後にかかるお金1億円。用意するための逆算術

【連載】老後のお金、大丈夫?その3

前回「老後にかかるお金はズバリいくら? けっこう多い…」では、老後にかかるお金は1億円と、その内訳を紹介しました。数字だけ見ればたいへんな高額ですが、内訳をひとつひとつ確認していけば、その金額は現実味を帯びてきます。今回は、どのようにしてその金額を準備すればいいのか、主に現役世代を念頭において考えます。

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前回「老後にかかるお金はズバリいくら? けっこう多い…」では、老後にかかるお金は1億円と、その内訳を紹介しました。数字だけ見ればたいへんな高額ですが、内訳をひとつひとつ確認していけば、その金額は現実味を帯びてきます。今回は、どのようにしてその金額を準備すればいいのか、主に現役世代を念頭において考えます。

老後に1億円。「そんなお金、貯められない!」と多くの人がゾッとすると思います。ここからは、すでに準備できているお金や入る予定のお金を引いて考えていきましょう。

日本人の平均寿命は、男性が80.98才、女性が87.14才(厚生労働省『平成28年簡易生命表』より)です。夫婦が同年齢だと仮定して、60~80才までの21年間は夫婦で暮らし、夫が亡くなったあと、妻が81~87才の7年間に一人暮らしをするとします。

そうすると、現在、老齢年金の受給権を持つ人の平均年金月額は、国民年金で5万5244円、厚生年金で14万7872円です(厚生労働省年金局『平成27年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況』より)

夫婦で暮らす21年間に夫の厚生年金14万7872円と妻の国民年金5万5244円を受給すると仮定すると、 世帯でもらえる年金額は、月額20万3116円
月額20万3116円×12カ月×21年=5118万5232円。

妻だけになった時期には、夫の遺族年金6万9471円(※)と妻の国民年金5万5244円を受給できるとして、月額12万4715円になります。
月額12万4715円×12カ月×7年=1047万6060円。

2つの時期の受給額を合わせると公的年金で約6000万円もらえることになります。
※夫の厚生年金額14万7872円から国民年金分の5万5244円を引き、残った部分の3/4を遺族厚生年金の額と仮定した。

1億円から6000万円を引いて、残りの4000万円が自分で用意する金額となるわけです。

例えば、会社から退職金が2000万円出るという場合は、4000万円からさらに引けるので、準備すべき額は2000万円になります。すでに老後のための貯蓄が1000万円ある場合は、準備すべき金額は1000万円に減ります。

50代までの現役世代で、毎月お給料がある人は、定年までにあと何回給料日があるのかを計算してみましょう。何回あるのかわかったら、それに毎月貯められる金額をかけてみてはいかがでしょう。

たとえば今40才の人で、60才で定年すると決めていたら、12回×20年=240回になります。毎月5万円貯蓄できる場合は、5万円×240回=1200万円が元本だけで貯められます。目標額に足りない場合は、貯蓄額を上げる努力を。

元本だけでこれですから、運用次第で増やすこともできますし、教育費のかかりどころである40代が過ぎれば、50代でより多く貯められるようになることもあります。

老後までに準備したい額から逆算して、目標貯蓄額を割り出すこともできます。たとえば1000万円を240回で貯めるには、利息をゼロとすると約4万2000円で達成できることがわかります。

老後の生活費をわが家の場合で想定して計算したり、公的年金の額も「ねんきん定期便」などで調べて自分がもらえる額をあてはめるなどすれば、より精度の高い計算ができます。

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学びと私コンテスト

【まずやってみたいこと】
「自分の年齢と平均寿命から、死ぬまでの間にいくらお金がかかるか計算してみる」

アドバイス/志村直隆(ファイナンシャルプランナー/がん治療コンサルタント/2017 MDRT終身会員)
取材・構成/生島典子(フリーライター)

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