SB56琵琶湖という文化12- 白洲正子といく琵琶湖「江南編」 -
瀬田キャンパス
大沼芳幸
講義詳細
白洲正子の思想の根底に流れるものは、自らが「自然信仰」と表現している自然に宿る日本の古い神に対する信仰です。そして、この信仰に目覚めさせたのは琵琶湖を中心とした自然の中に宿る近江の神仏たちでした。今回の講座では、「江南編」として、近江の南部に宿る様々な神仏の姿を、白洲正子の作品とその感性、そして臨場感溢れる画像を通して解説します。
講座日程
(1) 12月6日(水)
自然に宿る近江のカミ
白洲正子が語る「自然信仰」の最もピュアな姿は、自然の岩や樹木に対する祈りです。この講座では近江に残る自然信仰の姿を紹介します。
(2) 1月17日(水)
比叡のカミ
姿無き自然のカミと仏教の仏との融合を試み、日本人にとって解りやすい仏教の基礎を開いたのが最澄です。最澄の思想と足跡を比叡山に追います。
(3) 2月14日(水)
カミと仏の融け合うところ
最澄が示したカミと仏の融合の文化は、近江を中心に拡散してゆきます。この姿を山寺に対する信仰を中心に追います。
(4) 2月21日(水)
岩に宿る気配
自然信仰の在り方として、「磐」に対する信仰とその造形があります。この講座では白洲正子を感動させた近江の石造美術を通してカミと仏との関係を解説します。
テキスト 大沼芳幸 著『(仮)白洲正子といく琵琶湖「江南編」』 定価 本体2,000円(税抜き)
※11月出版予定です。
※当該講座の申込者数が一定数に満たず不開講となった場合、事前に購入いただいた指定テキストの返金はできかねますのでご注意ください。
受講対象者:特に制限はありません。
民俗考古学を軸に琵琶湖文化史を重層的に研究。博物館を中心に展示、講座、講演等を通して、県民に琵琶湖の文化を紹介する取り組みを行っている。論文「フナズシに関する琵琶湖文化史的考察-湖中他界序説として-2009」「文化遺産としての琵琶湖-水を介した人類と自然の永続的共生を示す資産群-2010」「水と琵琶湖への祈りとその諸相2011」、「安土城にみる統治景観-聖地と城郭-2012」『信長が見た近江-『信長公記』を歩く-2015」『琵琶湖八珍湖魚の宴絶品メニュウ』他
日時の変更もありますので、開講情報は必ずこのページの大学HPからご確認ください。
この情報は大学の許可をとっています。