[秋]伝承と描かれた祭事・信仰・芸能・儀礼 ―聞き・伝える伝承の世界―
駿河台記念館
鈴木明子
講義詳細
今年度は、絵図などに描かれた祭事・信仰・芸能・儀礼などから、具体的な事例をとりあげ、現代に伝わる祭事・信仰・芸能・儀礼などの伝承と比較し、その有無・異同などについて捉えていきたいと考えています。
江戸時代には天然痘の神様である疱瘡神という神様がたくさん描かれ、また多くの寺社の境内で祀られていました。天然痘は、一つ間違えると死に至る病としてとても恐れられていましたが、江戸時代の終わりに現代の予防接種に当たる種痘が行われるようになると脅威ではなくなり、科学の進歩により天然痘ウィルスは地上からは絶滅し、病気としての天然痘はなくなりました。では、その後疱瘡神はどうなったのでしょうか?このような描かれた事象と現代に残る伝承について考えて行きたいと思います。
博士(文学)。東洋大学大学院文学研究科国文学専攻博士後期課程修了。専門は日本民俗学。千代田区文化財調査指導員、日本学術振興会特別研究員(国立歴史民俗博物館研究員)をへて、現在、跡見学園女子大学・國學院大學・中央大学兼任講師。共編著『民俗文化の探究』岩田書院。共著『民俗のかたちとこころ』岩田書院、『人生儀礼事典』小学館、『年中行事大辞典』吉川弘文館、『千葉県史民俗編Ⅱ』、『綾瀬市史民俗編』、『上越市史民俗編』、『長野市史民俗編』。論文「オンナの身体論」(『長野県民俗の会会報』29)、「住吉大社の御田植神事の変遷(後)」(『東洋学研究』44号)他。
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