[秋]こころ躍る文学の世界 ―文学の旅、心の旅―
多摩キャンパス
天沼春樹
講義詳細
1. 旅行文学をたのしむ。マルコポーロから天沼春樹作「郵便配達マルコのながい旅」まで
2. 漂流物語。ロビンソン・クルーソーからはじまる漂流物語の系譜。『十五少年漂流記』『蠅の王』楳図かずお『漂流教室』、そして現代。
3. 異世界への旅。不思議な異世界への扉がひらく。魔法・ファンタジー案内人。『ナルニア国物語』から私自身が翻訳した『ドラゴン・ゲート』のファンタジーをひもとく。
4. 母をたずねる旅物語『母をたずねて三千里』から。人間のきずな、心のきずなを考える。
5. 『2001年宇宙の旅』。SF翻訳者としてであった宇宙のすがた。SFといっても、こんな楽しみかたがある。映画『月世界旅行』など映像も楽しむ。宇宙の旅もおたのしみあれ!
6. 『奥の細道』芭蕉の旅と現在。日本人の旅の心をみつめる。
7. 文学のなかの風変わりな旅。澁澤龍彦『高丘親王航海記』をはじめ、歴史上にあった鄭和の大航海などスケールの大きな海の旅を紹介する。
中央大学大学院博士課程修了。作家・ドイツ文学者。日本グリム協会副会長。幻想文学から飛行船の文化史、グリム童話研究など幅広い著作をもつ。『水に棲む猫』(パロル舎)で日本児童文芸家協会賞受賞。グリム兄弟の業績の紹介とドイツ飛行船ツェッペリン日本就航事業への功績により2011 年日独友好功労賞を受賞。現在、中央大学、一橋大学、成蹊大学等でドイツ文化論、ヨーロッパ文学などの講義を行っている。著書に『飛行船ものがたり』(NTT 出版)『ヒンデンブルク炎上』(翻訳、新潮文庫)、アンデルセン童話全集全3巻およびグリム童話(共訳)。近著に幻想小説『くらやみざか』(西村書店)がある。
日時の変更もありますので、開講情報は必ずこのページの大学HPからご確認ください。
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