日本古代の王権と音楽Ⅲ
明治大学リバティアカデミー
駿河台キャンパス
西本香子/吉村武彦
-教養その他, 日本文化, 講義詳細
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概要
日本を含む古代東アジアでは、音楽は娯楽や芸術であるという以上に統治方法の一つでした。音楽によって人心を正しく導けるとする、中国礼楽思想の影響によります。なかでも中国儒教で琴(きん:七絃の琴)が重んじられたことから、我が国でも時代に応じて、倭琴(やまとごと)・琴(きん)・琵琶(びわ)といった絃楽器が王権を権威づけるものとして尊ばれました。本講座は絃楽器を中心に、各時代の統治者たちがどのように音楽を利用したのかを辿り、古代音楽のあり方に迫るものです。第Ⅲ期では、平安中期に書かれた琴(きん)の物語、『うつほ物語』の世界を読み解きます。『うつほ物語』は日本初の長編物語であり、『源氏物語』に多大な影響を与えました。講座は講義中心ですが、DVD等で平安時代の音楽についてもご紹介いたします。
講座期間
2017/04/25~2017/07/11
講師概要
西本香子(ニシモトキョウコ)明治大学情報コミュニケーション学部兼任講師明治大学大学院博士課程卒業。文学博士。専門は『うつほ物語』『源氏物語』をはじめとする平安時代の物語文学。とくに、古代文学における音楽と王権との関係について、礼楽思想で尊ばれた琴(きん)の扱われ方を中心に考察している。最近の論文に「源氏物語の音楽―光源氏の琴(きん)とその相承を中心に―」(原岡文子・河添房江編『源氏物語煌めくことばの世界』翰林書房2014年4月)がある。
吉村武彦(ヨシムラタケヒコ)明治大学名誉教授1945年朝鮮生まれ。京都・大阪育ち。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。博士(文学)。専攻は、日本古代史。主な著書に、『日本の歴史3古代王権の展開』(集英社)、『日本古代の社会と国家』(岩波書店)、『古代天皇の誕生』(角川選書)、『日本社会の誕生』(岩波ジュニア新書)、『聖徳太子』(岩波新書)、『ヤマト王権』(岩波新書)他多数。
アクセス
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