日本古代の王権と音楽V
明治大学リバティアカデミー
駿河台キャンパス
吉村武彦西本香子
-教養その他, 日本文化, 講義詳細
-吉村武彦西本香子, 明治大学リバティアカデミー, 講義詳細, 駿河台キャンパス
概要
本講座では、古代の為政者が音楽をどのように統治に利用してきたかを、文学や歴史の資料から辿っていきます。日本を含む古代東アジアでは、音楽は統治方法の一つでした。音楽によって人心を正しく導けるとする、中国礼楽思想の影響によります。なかでも琴(きん:七絃の琴)が、天意を反映する聖人君子の楽器として尊ばれました。今期は前期に引き続き、琴(きん)の物語である『うつほ物語』を読み解いていきます。あまり知られていませんが、『源氏物語』に大きな影響を与えた作品です。平安時代の物語としては珍しい男性作で社会批判性が強く、皇太子位争いの政治劇を経て聖なる琴(きん)が皇室に伝わるまでを、様々な儀式や音楽場面を絡めつつ描き出しています。講義中心ですが、DVDなどで平安時代の音楽についてもご紹介します。
講座期間
2018/04/24~2018/07/10
講師概要
吉村武彦(ヨシムラタケヒコ)コーディネータ、明治大学名誉教授1945年朝鮮生まれ。京都・大阪育ち。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。博士(文学)。専攻は、日本古代史。主な著書に、『日本古代の社会と国家』(岩波書店)、『古代天皇の誕生』(角川選書)、『聖徳太子』(岩波新書)、『ヤマト王権』(岩波新書)、『女帝の古代日本』(岩波書店)、『蘇我氏の古代』(岩波新書)他多数。
西本香子(ニシモトキョウコ)駒澤大学非常勤講師明治大学大学院博士課程卒業。文学博士。専門は『うつほ物語』『源氏物語』をはじめとする平安時代の物語文学。とくに、古代文学における音楽と王権との関係について、礼楽思想で尊ばれた琴(きん)の扱われ方を中心に考察している。最近の論文に「源氏物語の音楽―光源氏の琴(きん)とその相承を中心に―」(原岡文子・河添房江編『源氏物語煌めくことばの世界』翰林書房2014年4月)がある。
アクセス
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日時の変更もありますので、開講情報は必ずこのページの大学HPからご確認ください。
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