ローマ帝国史

早稲田大学
中野校
新保良明(東京都市大学教授)

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講義詳細

講義詳細
講座名
ローマ帝国史
大学
早稲田大学
キャンパス
中野校
概要
「元首政」と形容されてきた帝政前期において推定6000万の帝国民に対し、意外にも官僚は300人に満たなかった。従って、実に「小さな政府」が巨大帝国を統治していたわけである。では、このような特殊ローマ的行政構造が通用し、維持されえたのはなぜか。本講義は官僚の性質と都市の役割に着目して、この問題に答えを出してみる。ところが、「専制君主政」と形容される帝政後期には、一転して官僚が激増する。これはなぜか。その一方で、そもそも「元首政」と「専制君主政」は異なる政体とみなされるべきなのか。帝政前期に関する講義内容を踏まえて、これらの根本的問題も考察してみる。以上のように、本講義は行政構造の解明を中心に据えつつ、ローマ帝国が頂点を極めながら、最終的に崩壊へと至る過程を確認するわけであるが、これまで無数に提起されてきた「ローマ帝国滅亡原因論」も視野に収めたい。【主な講義内容】・カエサルからアウグストゥスへ―元首政の成立・皇帝の権限と即位パターン―王朝形成と死後裁判・等身大のローマ皇帝―暴君ネロの生涯・巨大帝国の「小さな政府」―300名弱の官僚たち・官僚の人材源と業務―特殊ローマ的行政構造成立の秘密・都市の自治と恵与行為(エヴェルジェティズム)―ポンペイの落書きが語る都市生活・「パックス・ロマーナ」から「3世紀の危機」へ―動揺する帝国・帝政後期のローマ帝国―専制君主政と官僚制の肥大化・キリスト教の成立と迫害―イエス処刑と迫害原因・ゲルマン民族大移動とローマ帝国滅亡原因論―中世ヨーロッパへの展望
会員価格
29,160円
一般価格
33,534円
講座期間
2017/09/28~2017/12/07
開講時間
13:00~14:30
曜日
講座回数
10回
定員
講師名
新保良明(東京都市大学教授)
講師概要
新保良明
東京都市大学教授
1958年長野市生まれ。東北大学博士前期課程修了。博士(文学、東北大学)。専門分野は古代ローマ史であり、特に帝政前期の行政構造に関心を寄せている。手頃な著書として、『ローマ帝国愚帝物語』(新人物文庫)と『古代ローマ人のくらし図鑑』(宝島社)を挙げておく。

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日時の変更もありますので、開講情報は必ずこのページの大学HPからご確認ください。

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