T55『源氏物語』の人間関係『源氏物語』の主従関係- ―女君と乳母を中心に― -
外山敦子
講義詳細
備考 <シリーズ概要>
『源氏物語』には400人を超える人物が登場します。光源氏をはじめとする主要人物を中心に紡がれる多彩な人間関係は、物語世界を多面的に織りなしています。それが、この物語の魅力の源泉になっていると言えます。同時に、絡み合う人間関係は、その多様性と複雑さゆえに、ときに私たちの読み解きを妨げてしまうかもしれません。
人間関係にはいくつかの類型があります。親子や兄弟姉妹といった血縁関係のほか、夫婦の関係や主従の関係、友人同士の関係などが代表的なものです。一人の人間は、こうしたいくつもの関係の編み目の中を生きています。それが意味するのは、どの関係に注目するかによって、その人物の存在意義や位置づけも変わるということです。あるいは、物語を読み替える可能性が出てくるということです。
この講座では、とくに主従、同僚、友人という関係に注目します。各回、具体的な人物に焦点を合わせつつ、『源氏物語』の人間関係を解きほぐし、物語世界の特徴を考えます。
受講対象者:特に制限はありません。場所:東京/明治大学駿河台キャンパス リバティタワー
専門は、『源氏物語』を中心とした平安朝物語文学。著書として、『源氏物語の老女房』(新典社、2005年)、『端役で光る源氏物語』(共編著、世界思想社、2009年)『かぐや姫と絵巻の世界〈一冊で読む竹取物語訳注付〉』(共編著、武蔵野書院、2012年)など。
日時の変更もありますので、開講情報は必ずこのページの大学HPからご確認ください。
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