狛犬から眺める日本とアジア
明治大学リバティアカデミー
駿河台キャンパス
川野明正/塩見一仁/長谷川昇/綱川潔/中野高通
-教養その他, 講義詳細
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概要
神社の参道の両脇に立っている狛犬は、立ち止まってよくよくみれば、日本各地各様に個性溢れる表情をみせています。一言で言えば、「隣の地方の狛犬は違う」のです。狛犬からは地方の独特な風土・人情・個性を窺い知ることができ、日本文化の多様性や豊かさが分かります。また、もともとはメソポタミアにはじまり、インド・中国の獅子像から日本にやって来た狛犬は、アジア各地の人々の祈りの心を知る手がかりにもなります。この講座では、神社のわき役とみなされがちな狛犬を、一転日本とアジアを知るための主役に据えて考えます。各地の狛犬研究者の講義や、江戸狛犬の実地探訪・狛犬彫刻師の方の講義を通じて、日本の各地各様の個性ある狛犬のかたちやありかたを探りつつ、アジアの獅子像の展開という大きな流れに位置づけて考えます。
講座期間
2017/04/27~2017/07/20
講師名
川野明正/塩見一仁/長谷川昇/綱川潔/中野高通
講師概要
川野明正(カワノアキマサ)明治大学法学部教授1967年東京都生まれ。東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程満期退学、博士(文学)。アジアの民間信仰を、獅子像や、妖怪・呪術・呪符などのテーマから研究。著書に『神像呪符〈甲馬子〉集成―中国雲南省漢族・白族民間信仰誌』(東方出版)、『中国の〈憑きもの〉―華南地方の蠱毒(こどく)と呪術伝承』(風響社)、『雲南の歴史―アジア十字路に交錯する多民族世界』(白帝社)等。
塩見一仁(シオミカズヒト)立命館高等学校国語科教員、狛犬研究家大阪府立の高等学校に43年間在職。複数の高校で古美術研究会を立ち上げ、仏教美術を愛好する。その一方で早くに神社・寺院の獅子・狛犬に興味を持ち始め、そのルーツと日本への伝播についての研究を一つのライフワークとする。2014年、その成果を『狛犬誕生―神獣のルーツをたどるー』(澪標)にまとめる。現在は大阪府の神社を中心に、狛犬の由来や狛犬関連の話題を取材中である。
長谷川昇(ハセガワノボル)狛犬親睦・研究団体「狛犬さがし隊」隊長1948年東京生まれ。2006年頃から狛犬探索をはじめ、研究している。また、狛犬関係親睦・研究団体「狛犬さがし隊」を設立し、全国400名近い会員が参加するフェイスブックでの狛犬情報投稿サイト「狛犬さがし隊」を運営。日本最大の狛犬情報交換サイトとなっている。
綱川潔(ツナカワキヨシ)石材業・狛犬彫刻師1950年北海道の石材店の長男として誕生。1964年家業を継ぐため、愛知県岡崎市の石材店で石工修業に入る。1968年見習い職人として、渡り職人として産地岡崎の彫刻店で修業。1980年岡崎市現在地にて、独立・開業「巽彫刻」代表。
中野高通(ナカノタカミチ)日本石仏協会理事、肥前狛犬を学ぶ会会員1964年東京都生まれ。上智大学文学部史学科、奈良大学文学部文化財歴史学科卒業。小学生の頃に若杉慧の著書『野の佛』に触れて以来、石仏を中心とした石造物に関心を寄せる。現在、会社勤務の傍ら、父祖の地である九州佐賀を中心に石造物の鑑賞を続け、主に九州の石造物を、日本石仏協会の催事、機関誌にて紹介、報告。『日本の石仏』などへの寄稿多数。
アクセス
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