陸軍登戸研究所第二科の謎にせまる
明治大学リバティアカデミー
生田キャンパス
山田朗渡辺賢二
-教養その他, 日本文化, 講義詳細
-山田朗/渡辺賢二, 明治大学リバティアカデミー, 生田キャンパス, 講義詳細
概要
陸軍登戸研究所は、日本陸軍の秘密戦のための兵器・資材を研究・開発していた機関である。4つの科を擁していた登戸研究所の中でも第二科は、化学に基礎をおいた研究から始めて、暗殺用毒物、各種薬物、穀物を枯死させる生物兵器(昆虫・線虫・カビ・細菌)、家畜を殺傷する生物兵器(細菌・ウィルス)、スパイ用兵器(時限爆弾・放火兵器・犬迷い剤・小型カメラ・特殊インク・変装用具等)などを開発した。暗殺用毒物「青酸ニトリール」の開発のためには、中国において人体実験までおこなったこともあり、第二科の活動については、戦後40年以上、語られることなく、その実態は秘匿されてきた。本講座では、第二科の謎がどのように解明されていったのか、残された資料が日の目を見た事情、秘中の秘のことがらを関係者(元所員)から最初に聞き出したのは高校生たちだったこと、登戸研究所の「真実」を書き残した第二科の総括班長であった伴繁雄氏の思い、さらには戦後の「帝銀事件」との関係を明らかにしたい。
講座期間
2018/05/12~2018/07/07
講師概要
山田朗(ヤマダアキラ)コーディネータ、明治大学文学部教授・平和教育登戸研究所資料館館長1956年大阪府生まれ。1985年東京都立大学大学院博士課程単位取得退学。日本現代史・軍事史を専攻。主な著書として、『大元帥・昭和天皇』(1994年)、『軍備拡張の近代史』(1997年)、『世界史の中の日露戦争』(2009年)など。
渡辺賢二(ワタナベケンジ)元明治大学文学部兼任講師、平和教育登戸研究所資料館展示専門委員1943年生まれ日本近現代史・歴史教育論を専攻。主な著書:『平和のための「戦争論」』(1999年)、『風刺マンガでまなぶ日本近現代史』(1999年)、『陸軍登戸研究所と謀略戦』(2012年)など。共著『登戸研究所から考える戦争と平和』(2011年)など。
日時の変更もありますので、開講情報は必ずこのページの大学HPからご確認ください。
この情報は大学の許可をとっています。