タイの食文化―彩り豊かなカノム(菓子)の変遷<アジアの生活と文化>
青山学院大学
青山キャンパス
宇都宮由佳
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講座名
タイの食文化―彩り豊かなカノム(菓子)の変遷<アジアの生活と文化>
概要
タイは、日本と同じ米を主食する国である。タイ人の食事は、1日3回(朝・昼・晩)、間食は平均2回で、食後にデザートを食べる習慣がある。菓子はタイ語で「カノム」といい、元々は「カーオ(米)」「ノム(甘いもの)」からきている。そのためタイの伝統菓子は、「カーオ(米)」が主材料のものが多く、日本のウイロウやチマキ、煎餅やオコシに類似したものが多様にある。タイの山地民には、各民族で独自の形状をした杵と臼を用い、正月に向けて餅つきをする文化もある。カノムは、日常的に食べるだけなく、仏日や祭りの際に家族や親戚とともに作り、精霊、祖先の霊へささげ、僧侶や寺へ寄進されている。米以外に、卵を主原料とした菓子もある。これは、大航海時代に伝来したポルトガルの影響を受けたもので、「フォイトーン」(卵黄液を沸騰した砂糖液に糸状に落としていく菓子)は金色で非常に甘く、現在タイを代表する菓子の一つである。同様のものが日本にも南蛮由来菓子「鶏卵素麺」として現存しており、両国にはこのように類似する点が多く見られる。今回、1990年代からの実態調査の結果を踏まえつつ、タイの人々の食文化、特にカノム(菓子)について語りたい。そして、食を通してタイの生活文化を知っていただければ幸いである。
講師概要
青山学院女子短期大学現代教養学科准教授。大妻女子大学大学院博士課程単位取得退学。博士(学術)。専門分野は、食文化、生活文化、生活情報。
アクセス
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