日本外交史論
早稲田大学エクステンションセンター
八丁堀校
三宅正樹(明治大学名誉教授)
-日本文化, 講義詳細
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概要
イタリアの独裁者ムッソリーニと参謀総長バドリオとの葛藤、ドイツの独裁者ヒトラーによる国防相ブロンベルクの罷免に見られる独裁政権と軍部との対立を明らかにした上で、ドイツの中国駐在大使トラウトマンの和平工作をめぐる国内情勢と中国の国民政府ならびに日本政府の対応を考察します。トラウトマン工作は、ドイツの正式の全権大使を仲介者として、日本政府と中国の蔣介石政権との間に和平のチャンネルが成立したという意味で、九年にわたる日中戦争全体を通じて唯一の機会でありました。この機会をめぐって、陸軍参謀本部は和平への意欲を示しましたが、南京占領後の第一次近衛内閣の熱意の無さによって和平の機会は失われました。一九三八年一月十六日の「爾後国民政府を対手とせず」という近衛声明がトラウトマン工作を完全に挫折させます。
講座期間
2018/04/10~2018/05/15
講師概要
三宅正樹
明治大学名誉教授
1934年仙台生まれ。京都大学文学部史学科西洋史学専攻卒業。文学博士(京都大学)。ユーラシア外交史専攻。著書は『ユーラシア外交史研究』(河出書房新社)、『文明と時間』(東海大学出版会)、『スターリンの対日情報工作』(平凡社)、『近代ユーラシア外交史論集』(千倉書房)など。1985年から95年まで国際歴史学会理事。
住所
東京都中央区八丁堀3-17-9 京華スクエア3F
アクセス
JR京葉線・東京メトロ日比谷線「八丁堀駅」A3出口徒歩1分
日時の変更もありますので、開講情報は必ずこのページの大学HPからご確認ください。
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