ルネサンス・イタリアの諸国家
早稲田大学エクステンションセンター
早稲田校
三森のぞみ(早稲田大学講師)
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概要
15世紀から16世紀初頭のイタリアでは、各地でルネサンスの豊かな文化活動が展開されるとともに、ミラノ公国、ヴェネツィア共和国、フィレンツェ共和国、教皇国家、ナポリ王国の5大勢力が中小の政治権力と複雑に結びつき、対立と和を繰り返していました。共和政体と君主政体が併存し、しかも同じ共和政体あるいは君主政体であってもそれぞれの性格が著しく異なる、このような個性豊かで多様な国家が互いに密接な関係にあった地域は当時イタリア以外に見ることができません。近代外交が生まれた舞台ともいわれる、こうしたダイナミックな政治環境の中で、ルネサンスの偉大な芸術作品もマキァヴェッリの政治思想も誕生したのです。とはいえ、これらルネサンスの国家は近代国家と大きく相違しています。では、その実態はどのようなものだったのでしょうか。別々の歴史を歩んで成立した諸国家を一度に扱うのは難しいため、本講座はシリーズの形をとり、北から一定の地域ごとに主要な国家と周辺部をとりあげて、その特徴と互いの関係などを考察していきます。最終的にはルネサンスのイタリア政治システム全体を見渡すことになるでしょう。今学期は、まず中世南イタリアの複雑な歴史の歩みをたどった後、半島南部のナポリ王国、地中海最大の島であるシチリア王国の政治と社会のありかたを考察し、最後に16世紀に成立したスペイン「支配」の実態を検討します。
講師概要
三森のぞみ
早稲田大学講師
イタリア中世史専攻。慶應義塾大学文学部卒業、同大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。イタリア政府給費留学生としてフィレンツェ大学に留学。共著として『イタリア都市社会史入門』(昭和堂)、訳書にキアーラ・フルゴーニ『アッシジのフランチェスコひとりの人間の生涯』(白水社)などがある。
アクセス
東京メトロ東西線「早稲田駅」3a出口より徒歩5分/都バス(高田馬場駅→早大正門行き)「早大正門」より徒歩1分/都電荒川線「早稲田駅」より徒歩5分
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