KB63「角兵衛獅子」再読~大正デモクラシーの申し子- 『鞍馬天狗』シリーズ再読入門 -
深草キャンパス
相川美恵子
講義詳細
そこで本講座では、初めて「杉作」少年が登場してくる「角兵衛獅子」に焦点を当て、掲載誌『少年倶楽部』の特徴、挿絵の効果、「杉作」のモデルをめぐる問題や、作品が書かれた1927(昭和2)年前後の社会について考えたいと思います。また、なによりも、この作品の文学上の魅力に多角的に迫ることで、大佛文学の原点について考えます。
講座日程
(1) 2月7日(水)
1 時代小説とはなにか
大佛次郎の膨大な全仕事の中に時代小説を位置づける。
(2) 2月14日(水)
2大正デモクラシーを生きて
作家の生い立ちから「角兵衛獅子」誕生にいたる過程を辿る。
(3) 2月21日(水)
3「角兵衛獅子」と『少年倶楽部』
「角兵衛獅子」の魅力(映画ニモマケズ「文学」ニモマケズ)を探る。
(4) 2月28日(水)
4大佛文学の原点に迫る~時代小説に何ができるか
「角兵衛獅子」の持つ二重構造、もしくは隠されたメッセージを読み取る。
【参考文献】
相川美恵子 著 『鞍馬天狗のゆくえー大佛次郎の少年小説』 未知谷
受講対象者:特に制限はありません。
日本の近現代児童文学、とくに戦時下の少年小説とその周辺領域を専門とする。著書に『鞍馬天狗のゆくえー大佛次郎の少年小説』(未知谷)、『児童読物の軌跡ー戦争と子どもをつないだ表現』(龍谷学会、平成25年日本児童文学学会奨励賞受賞)等。
日時の変更もありますので、開講情報は必ずこのページの大学HPからご確認ください。
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