日本古代の王権と音楽Ⅳ
明治大学リバティアカデミー
駿河台キャンパス
吉村武彦/西本香子
-教養その他, 日本文化, 講義詳細
-吉村武彦西本香子, 明治大学リバティアカデミー, 講義詳細, 駿河台キャンパス
概要
日本を含む古代東アジアでは、音楽は娯楽や芸術であるという以上に統治方法の一つでした。音楽によって人心を正しく導けるとする、中国礼楽思想の影響によります。なかでも中国儒教で琴(きん:七絃の琴)が重んじられたことから、わが国でも倭琴・琴(きん)・琵琶といった絃楽器が王権を権威づけるものとして尊ばれました。本講座では絃楽器を中心に、統治者たちがどのように音楽を利用したのかをたどり、古代音楽のありように迫ります。第Ⅳ期は春期に引き続き、『源氏物語』に大きな影響を与えた『うつほ物語』の世界を、とくに儀礼と音楽の関係を中心に読み解きます。物語は立坊争いの政治劇を経て、聖なる琴(きん)が皇室に伝えられる形で大団円を迎えます。講義中心ですが、DVDなどで平安時代の音楽についてもご紹介します。
講座期間
2017/9/26~2017/12/12
講師概要
吉村武彦(ヨシムラタケヒコ)明治大学名誉教授1945年朝鮮生まれ。京都・大阪育ち。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。博士(文学)。専攻は、日本古代史。主な著書に、『日本古代の社会と国家』(岩波書店)、『古代天皇の誕生』(角川選書)、『聖徳太子』(岩波新書)、『ヤマト王権』(岩波新書)、『女帝の古代日本』(岩波書店)、『蘇我氏の古代』(岩波新書)他多数。
西本香子(ニシモトキョウコ)明治大学情報コミュニケーション学部兼任講師明治大学大学院博士課程卒業。文学博士。専門は『うつほ物語』『源氏物語』をはじめとする平安時代の物語文学。とくに、古代文学における音楽と王権との関係について、礼楽思想で尊ばれた琴(きん)の扱われ方を中心に考察している。最近の論文に「源氏物語の音楽―光源氏の琴(きん)とその相承を中心に―」(原岡文子・河添房江編『源氏物語煌めくことばの世界』翰林書房2014年4月)がある。
アクセス
JR中央線・総武線「御茶ノ水」駅御茶ノ水橋口より徒歩3分/東京メトロ丸の内線「御茶ノ水」駅2番出口より徒歩3分/東京メトロ千代田線「新御茶ノ水」駅B1出口より徒歩5分/都営地下鉄三田線・新宿線・東京メトロ半蔵門線「神保町」駅A5出口より徒歩5分/都営地下鉄新宿線「小川町」駅B3出口より徒歩5分
日時の変更もありますので、開講情報は必ずこのページの大学HPからご確認ください。
この情報は大学の許可をとっています。