白氏文集と源氏物語
明治大学リバティアカデミー
駿河台キャンパス
湯淺幸代/長瀬由美/神鷹徳治/氣賀澤保規
-日本文化, 講義詳細
-明治大学リバティアカデミー, 湯淺幸代/長瀬由美/神鷹徳治/氣賀澤保規, 講義詳細, 駿河台キャンパス
概要
源氏物語には、和歌のほかに、多くの漢籍引用が見られます。なかでも白氏文集(中唐・白居易)は、作者自ら一条天皇の后である彰子に進講していたことが、その日記によって知られています。当時の人々に愛好されていた白氏文集とはどのようなものであり、また紫式部はそれらをいかにして物語にとり入れたのでしょうか。また白居易の創作意欲を刺激した歴史的事象とは、実際、どのような出来事だったのでしょうか。今回は、白氏文集と源氏物語との関係について、中国古典文献学の研究者や中国・アジア史の研究者を交え、多角的な視点から、捉え直します。今回も講義時間の間に、質問用紙を通してフロアーとの交流を図りながら、テーマについて深めていく予定です。源氏物語に興味がある方はもちろん、当時の日本と中国、また白氏文集受容のあり方に興味がある方もぜひお気軽にご参加ください。
講座期間
2017/07/22~2017/07/24
講師概要
湯淺幸代(ユアサユキヨ)コーディネータ・明治大学文学部専任講師1975年福岡県生まれ。明治大学大学院博士後期課程修了。博士(文学)。主な論文に「光源氏の六条院─源融と宇多上皇の河原院から─」(日向一雅編『源氏物語の礎』青簡舎、2012年)「朱雀院行幸の舞人・光源氏の菊の「かざし」─紅葉と菊の「かざし」の特性、及び対照性から─」(『日本文学』第56巻第9号、2007年9月)、「嵯峨天皇と「花宴」巻の桐壺帝―仁明朝に見る嵯峨朝復古の萩花宴を媒介として―」(『中古文学』第76号、2005年10月)がある。
長瀬由美(ナガセユミ)都留文科大学准教授1975年愛知県生まれ。東京大学文学部卒業。同大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。主な論文に、「平安時代の「長恨歌」受容と仏教─金沢文庫本『白氏文集』の訓から─」(『白居易研究年報』2015年12月)、「『源氏物語』准拠の手法と唐代伝奇・中唐の文学観」(『中古文学』2015年6月)、「『源氏物語』と中唐白居易詩について」(『2014年パリシンポジウム源氏物語とポエジー』2015年5月)がある。
神鷹徳治(カミタカトクハル)明治大学文学部教授専門は中唐文学、とりわけ白楽天の『白氏文集』の文献調査。日本には中国より将来した原本を書き写した資料(旧鈔本)があり、これは宋刊本に勝るとも劣らないものである。それらを逐一研究し、中国文献学の資料を集めている。旧鈔本資料としては『白氏文集』の他に『文選』、『史記』および『論語』等があるので、今回の講座でこれらの資料も活用したい。
氣賀澤保規(ケガサワヤスノリ)元明治大学文学部教授、明治大学東アジア石刻文物研究所所長、(公財)東洋文庫研究員博士(文学)。京都大学文学部卒業。同大学院修了。1995年より現職。専門は、中国魏晋南北朝から隋唐時代にかけての政治社会文化史。主著に『府兵制の研究』(同朋舎、明治大学学術奨励賞受賞)、『則天武后』(白帝社)、『中国の歴史12、絢爛たる世界帝国隋唐時代』(講談社)、『遣隋使がみた風景』(八木書店)「中国中世仏教石刻の研究」(勉誠出版)など。
アクセス
JR中央線・総武線「御茶ノ水」駅御茶ノ水橋口より徒歩3分/東京メトロ丸の内線「御茶ノ水」駅2番出口より徒歩3分/東京メトロ千代田線「新御茶ノ水」駅B1出口より徒歩5分/都営地下鉄三田線・新宿線・東京メトロ半蔵門線「神保町」駅A5出口より徒歩5分/都営地下鉄新宿線「小川町」駅B3出口より徒歩5分
日時の変更もありますので、開講情報は必ずこのページの大学HPからご確認ください。
この情報は大学の許可をとっています。