ルネサンス・イタリアの諸国家
早稲田大学エクステンションセンター
早稲田校
三森のぞみ(早稲田大学講師)
-教養その他, 講義詳細
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概要
15世紀から16世紀初頭のイタリアでは、各地でルネサンスの豊かな⽂化活動が展開されるとともに、ミラノ公国、ヴェネツィア共和国、フィレンツェ共和国、教皇国家、ナポリ王国の5⼤勢⼒が中⼩の政治権⼒と複雑に結びつき、対⽴と和を繰り返していました。共和政体と君主政体が併存し、しかも同じ共和政体あるいは君主政体であってもそれぞれの性格が著しく異なる、このような個性豊かで多様な国家が互いに密接な関係にあった地域は当時イタリア以外に⾒ることができません。近代外交が⽣まれた舞台ともいわれる、こうしたダイナミックな政治環境の中で、ルネサンスの偉⼤な芸術作品もマキァヴェッリの政治思想も誕⽣したのです。とはいえ、これらルネサンスの国家は近代国家と⼤きく相違しています。では、その実態はどのようなものだったのでしょうか。別々の歴史を歩んで成⽴した諸国家を⼀度に扱うのは難しいため、本講座はシリーズの形をとり、北から⼀定の地域ごとに主要な国家と周辺部をとりあげて、その特徴と互いの関係などを考察していきます。最終的にはルネサンスのイタリア政治システム全体を⾒渡すことになるでしょう。
今学期は、中部トスカーナ地方の3つの共和国を取り上げます。トスカーナにおいて覇権を確立したフィレンツェ共和国、さらに隣接するシエナ共和国、ルッカ共和国を考察し、メディチ家を君主とするトスカーナ大公国の成立に至るまでをたどります。
講座期間
2017/04/07~2017/06/16
講師概要
イタリア中世史専攻。慶應義塾大学文学部卒業、同大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。イタリア政府給費留学生としてフィレンツェ大学に留学。共著として『イタリア都市社会史入門』(昭和堂)、訳書にキアーラ・フルゴーニ『アッシジのフランチェスコ ひとりの人間の生涯』(白水社)などがある。
アクセス
東京メトロ東西線「早稲田駅」3a出口より徒歩5分/都バス(高田馬場駅→早大正門行き)「早大正門」より徒歩1分/都電荒川線「早稲田駅」より徒歩5分
日時の変更もありますので、開講情報は必ずこのページの大学HPからご確認ください。
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