創造力をもって進化し続ける時空に人は集まる
「かつて早稲田大学はレジャーランド化しているといわれていた時代がありました。学部学生がいつも文化祭をやっているような状態。
それと同じことがオープンカレッジにも起こるかもしれません。『シニア世代のレジャーランド化』です。オープンカレッジを持続的に発展させるためにも、それは避けなければならないと考えています」
2014年9月より早稲田大学エクステンションセンター所長を務める太田正孝教授は、商学学術院でグローバルビジネスにおける異文化マネジメントを専門としている。国際社会でのビジネスのあり方を考える眼で、生涯学習の現状を見直すことも必要だという。
「ビジネスの現場では、常に新しいことを模索し、新陳代謝をおこなっていかないと生き残れません。オープンカレッジも同じです。たんに居心地のいい場所を提供するだけでは、時代の精神とニーズに応える形で変容していくことはできません。同じ製品やサービスを昔と同じように作っている企業には人は集まらない。進化しているところに人は集まるのです。
シニア層の人たちが、たんに昔学んだことを確認したり、懐かしむことで生じる居心地の良さだけが売り物のオープンカレッジになってしまうならば、エクステンションセンターの未来はないです」
では、どうしたらいいのか。