自分が借金体質かどうかがわかる2つのクイズ

ファイナンス連続セミナー2017@関西学院大学経営戦略研究科

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双曲的な相手との結婚は考え直したほうがいい?

じつは、Q1で(B)を、Q2で(A)を選ぶ人のほうが多いのだという。実際に教室で挙手をして数をかぞえても、そういう人のほうが多かった。1年後に1週間待てない人よりも、今、1週間待てない人の方が多いのである。遠い先の話なら待てるけれど、間近になると待てない。これは不合理である。

このように、Q1で(B)を、Q2で(A)を選ぶような不合理な選択をする意思決定上のバイアスを、「双曲割引」もしくは「現在バイアス」という。

「双曲割引」の傾向を持つことを「双曲的」というのだが、双曲的な人は、ちょっと注意した方がいい。双曲的な人ほど負債が多いというデータがあるのだ。そういう人々は多額のクレジットカードの負債を抱えていたり、借り入れ申し込みを断られた経験がずば抜けて多く、所得よりも負債の方が多かったり、消費者金融に借り入れをした経験も高かったりと、結構厳しいデータが出ている。

パートナーが双曲的だと、将来(または現在)負債を抱える可能性が高い、つまり結婚相手としては少々危険だということがわかる。……こんな簡単な2つの質問で! ではその場合、結婚を考え直した方がいいのだろうか。

大丈夫、その人の性向を変える方法がある。自分が双曲的であると意識することによって、そのリスクがかなり軽減されるというのだ。

たとえばクレジットカードで負債を負っている割合は、双曲的でない人は7%だが、双曲的な人は12.5%と倍に近い数に跳ね上がる。しかし双曲的であってもそれを認識している人は7.3%と、双曲的ではない人とほぼ同率にまで下がるのだ。他の項目、たとえば借金などについても同様の結果が出ており、自分が双曲的であると意識しているかどうかが重要なのだとわかる。

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