約2400文字で分かる仏教の基本 醍醐寺の講座より

お寺巡りをしたくなる祈りの心@立命館土曜講座

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醍醐寺

日常の暮らしを正す8つの教え

では、実際に「行」を行なうとき、どこにどう気をつければいいのか。その答えも仏教書の中に書かれているという。

その一つが、極端に寄らない「中道」の教え。そして、もうひとつが、正しい行いを示す「八正道(はっしょうどう)」の教えである。

「八正道」とは、次の8つ。

(1)正見(しょうけん):正しい人生観、世界観、倫理観。
(2)正思(しょうし):正しく思い巡らすこと。
(3)正語(しょうご):正しい言葉づかい。
(4)正業(しょうごう):正しい行動や行為。
(5)正命(しょうみょう):正しい生活や態度。
(6)正精進(しょうしょうじん):正しい努力を続けること。
(7)正念(しょうねん):正しい気遣いや思慮。
(8)正定(しょうじょう):正しい精神統一。

これを念頭に置きながら生活をする。これなら私たちにもできそうである。そして、最後に大切なのが「祈りの実践」である。

なぜ祈りが大切なのか

「祈りの実践」とは、たくさんの命に囲まれて私たちが生きている、と自覚することだという。

それは、他の命との「縁」を考えること。考えてみれば、私たちが今あるのは、はるか昔から続いてきた命のリレーがあるからであり、毎日食する食べ物も他の命をいただくものばかり。

他の命に心を寄せるために、仲田師は次のことが大切だと説く。

命と命の結びつきについて考えること
命への感謝、私たちを支えてくれているものへの感謝を持つこと
人との出逢い、偶然と必然、一所懸命と一生懸命について考えること
縁(えにし)への思いを抱くこと

これが仏の教えを、私たちの身の内に持つということだ。他に生かされ、他のために生きることを考えよう。

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