目からウロコ!外国人が使うと超便利な日本語フレーズとは?

日本人の気づかない日本語

訪日外国人は増加の一途。日本に住む外国人も増え、都市部で外国人を見かけない日はめったにない。ただ悲しいかな、日本人は英語が超苦手。日本人に物を訊くなら「Excuse me」ではなく「チョットスミマセン」で話しかけろと言われているくらいだ。それなら、きっと日本語をもっと自然に話したいという外国人も増えている……ハズ。そこで上智大学の外国人向け英語講座で、コレを使うと超馴染んだ日本語になるというフレーズを教えてもらった。

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(c)fotolia/oka

訪日外国人は増加の一途。日本に住む外国人も増え、都市部で外国人を見かけない日はめったにない。ただ悲しいかな、日本人は英語が超苦手。日本人に物を訊くなら「Excuse me」ではなく「チョットスミマセン」で話しかけろと言われているくらいだ。それなら、きっと日本語をもっと自然に話したいという外国人も増えている……ハズ。そこで上智大学の外国人向け英語講座で、コレを使うと超馴染んだ日本語になるというフレーズを教えてもらった。

2017年の訪日外国人は約2869万人!今年は約3200万人との予測も

2018年1月13日の報道では、国土交通省と観光庁は、2017年に日本を訪れた外国人旅行者の数は約2869万人となったことを発表した。対前年で約2割増加しており、今年2018年は約3200万人に達するとの予測もある。在留外国人もこの20年で10倍となる勢いだ。

訪日外国人や在留外国人が増えるにつれて、日本語を話そうとする外国人も増えているように感じるのは筆者だけだろうか。きっとその中にはもっと自然に日本語を話したいと思っている外国人もいるはずと思い、取材したのが、上智大学で開催されている外国人向けの日本語講座「Essential grammar for meaningful communication in Japanese/Japanese Basic」だ。

受講生はすべて外国人で日本人NG。取材した日の講師は増田裕子先生(上智大学非常勤講師)、日本語レベルによってクラスが分かれているが、この日は日本に留学中あるいは就労中の、アメリカ、イギリス、ペルー等出身で20代から50代くらい、簡単な日本語はしゃべれるが、文法などはまだまだ、といった受講生のクラスである。

「予約したいです」より「予約したいんですが……」が感じいい

その日紹介された超便利なフレーズの一つが、「~したいんですが……」。

日本では、「伺いたいです」と言い切るよりも、「伺いたいんですが……」と、断定しないほうがよいのだと、先生は言う。

例えば、電話でお店の予約をするなら、「予約をしたいです」ではなく、「予約をしたいんですが……」。職場で体調が悪くなり、今日は仕事を早く切り上げて帰りたいなという時には「今日、少し早く帰ります」ではなく、「今日、少し早く帰りたいんですが……」。

なぜこの表現が好まれるのだろうか。これは、自分の意見を主張するだけではなく、相手の反応を見つつ、相手の同意ないし反応を求める振る舞いであるからだ。

日本において日本語で円滑なコミュニケーションを図ろうとすると、断定しない言い方を使うとよいのだ。なーるほど。もし外国人の友だちができたら教えてあげよう。

「~したり」で動詞をつなぐと超便利

「箱根を観光しました」「温泉に入りました」「友達と食事しました」

こうした動詞をつなぐとき、コレを使うことで超馴染んだ日本語に聴こえる魔法のフレーズが、「~したり~したり」だ。

「箱根を観光したり、温泉に入ったり、友達と食事しました」となる。

ここポイントとなるのは、「たり」でつなぐには、それぞれの動詞の形を変えていかなければならない点。ここで受講生は動詞によって変化の形に違いがあることを学ぶのだ。しかしその変化がめんどくさい。

 よむ→よんだ
 あそぶ→あそんだ
 べんきょうする→べんきょうした
 とる→とった
 まつ→まった
 つくる→つくった
 いく→いった
 いそぐ→いそいだ

日本語の動詞変化にもいろいろあるんだと気づく。

さらにそれに「~したい」をつけると……

この「~たり」に「~したい」「~したくない」を付けると、長い文章になってくる。

「箱根を観光したり、温泉に入ったり、友達と食事たりしたいです」

なーるほど。こんな日本語を喋られたら、「なかなかの日本語通?」と思うではないか。

「貯金をしたり、日本語を勉強したりしたいです」。貯金がんばろうね。
「煙草をやめたりお酒をやめたりしたいです」。断酒喫煙がんばろうね。

このほか、「ちょっとうかがいたいんですが……」とか「~すぎる(高すぎる、とかね)」などのショッピングに便利な表現も練習していた。

意外だったのは、これらの微妙なニュアンスを含む日本語を、違和感なく受け入れている外国人の受講生の姿だ。日本語を通して日本文化やその底に流れる思想を理解してくれているようで嬉しくなる。

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文/まなナビ編集室

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