会社の垣根を越えて、課題を話し合える仲間を
受講者は皆、物流会社の経営者や幹部のため、同じ悩みを抱えている。今回は人事施策であったが、物流に不可欠な道路などのインフラの問題、ビジネスモデルのあり方、成熟社会の中でどうニッチなビジネスを立ち上げるかなど、物流業界の抱える問題を、毎回議論してきたという。
このような、会社の垣根を越えて、業界内共通の課題を共に話し合える環境は貴重なため、コーディネータの小川先生も、受講者間の議論や交流を重んじながら運営していく。
「研修の効果がわかりにくい。そもそも研修に臨む社員の意欲に差が大き過ぎる」
「人材の質にバラツキが大きい。どうやったら、底上げできるか?」
互いに悩みを共有し合い、それぞれの知識・経験を基に議論を行う。必要に応じて、専門家である教授の助言ももらえる。
明治大学では、このような専門性の高いビジネス講座を数多く開講している。業界交流会などとはひと味違う、実践的な課題を深く討議できるゼミ式講座は、全職種にイノベーションが求められているいま、ビジネスマンにとってありがたい。
〔関連講座〕「ケーススタディで学ぶ商品開発・新規事業創出マーケティングゼミ」
〔発表者のココイチ〕「本気と信頼関係」――「経営陣の本気と、それを示す経営計画と仕組み(人事制度)。経営陣と現場社員の信頼関係がなければ、何事もうまくいきません」(斎藤さん)
〔受講生の今日イチ〕「危機感の共有」――「仕組みも必要だけど、本当に共有したいのは危機感だよね」(終了後の談笑で)
取材講座データ | ||
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物流戦略を考えるサロン サプライチェーン・マネジメントの将来像を探査する | 明治大学リバティアカデミー | 2016年秋期 |
文/まなナビ編集部 写真/adobe stock、(c)elnariz、(c)hanack / fotolia