焼くだけ!秋のうま味が凝縮*きのこの焼きびたし*

【連載】老けないおかず:男性もおいしく作れるきのこ編 その1

こんがり素焼きにすると、きのこのうま味が凝縮されていっそう濃厚な味わいに。手で裂くことで食感がよく、少量の調味料がよくからむので減塩にもひと役。好みでオリーブオイルやごま油をたらしても。

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こんがり素焼きにすると、きのこのうま味が凝縮されていっそう濃厚な味わいに。手で裂くことで食感がよく、少量の調味料がよくからむので減塩にもひと役。好みでオリーブオイルやごま油をたらしても。

◎材料(2人分) 

しいたけ(肉厚のもの) 3、4個
舞茸(またはエリンギ) 1パック
ポン酢しょうゆ(またはしょうゆ) 適量
すだち(あれば) 適量

【作り方】
(1)しいたけは石づきを除き、舞茸とともに魚焼きグリル(または焼き網)で両面こんがりと焼く。
(2)熱いうちに食べやすく裂き、ポン酢しょうゆをかける。あればすだちを添える。

[きのこはこんなにエライ]

秋の味覚の筆頭に挙げられるのが、きのこ。一年じゅう出回っていますが、旬の味わいはまさに格別です。栄養面でも優秀で、全般的に、食物繊維、タンパク質や糖をはじめ、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維質(β-グルカン)などの栄養素が豊富。免疫力に関わる機能性も高い低カロリー食材です。

ちなみに、きのこは野菜ではなく菌類。大きく分けると、乳酸菌やかびなどの仲間です。

ちまたでは、“菌活”という言葉がブーム。菌類=きのこを食べることは、便通の改善をはじめ、糖尿病、高血圧症、腫瘍、アレルギーなど、生活習慣病の予防改善の効果があるほか、免疫力アップに作用し、健康維持に大きく貢献すると注目されています。

ひと口にきのこといっても種類は多岐に渡り、それぞれ味も栄養も異なり、個性があります。うま味成分も非常に多く含まれるので、きのこが加わると料理の風味がぐんとアップするのもメリット。いろいろな種類のきのこを、まんべんなくとりたいものです。調理の際は、有効成分や風味が失われるので水洗いは不要。汚れはふきんなどでやさしく落とし、、加熱は短めにするときのこ特有の歯ごたえや香りが残ります。

まいたけ
免疫に関わるといわれる機能成分・β-Dグルカンの含有量は、キノコ類の中でもトップクラス。香り高く、シャキシャキした歯ごたえが料理のアクセントに。

しいたけ
食物繊維のほか、β-Dグルカンや老化を防ぐグルタミン酸が豊富。しいたけに含まれる成分は体内でビタミンDに変化し、カルシウムの吸収を高めて骨を丈夫にします。干ししいたけは、さらに栄養が凝縮。

エリンギ
特に食物繊維が多いのがエリンギで、便秘解消にお役立ち。カリウムも豊富に含んでいるので、高血圧やむくみの予防にも効果が。

しめじ
カルシウムの吸収を促進させるビタミンDのほか、新陳代謝を促し、皮膚や粘膜の維持や成長に欠かせないビタミンB2が豊富。肌の健康によいオルニチンも多い。

えのきだけ
疲労回復に欠かせないビタミンB1の含有量はキノコの中でトップクラス。

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■監修■石原新菜
いしはら・にいな 1980年長崎県生まれ。2006年帝京大学医学部卒業。イシハラクリニック副院長。主に漢方医学、自然療法、食事療法により、種々の病気の治療にあたる。​わかりやすい医学解説と、親しみやすい人柄で、講演、テレビ、ラジオ、執筆活動と幅広く活躍。著書は 13万部を超えるベストセラーとなった『病気にならない蒸しショウガ健康法』(アスコム刊)をはじめ、『「体を温める」と子どもは病気にならない』(php研究所刊)、『研修医ニーナの731日』(海竜社刊)等30冊を数え、韓国、香港、台湾、ベトナムでも翻訳され出版されている。日本内科学会会員。日本東洋医学会会員。日本温泉気候物理医学会会員。二児の母。

取材・文/沖田恵美 調理・写真/まなナビ編集室

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