◎材料(2人分)
いわし(開いたもの) | 4尾分 |
A塩、こしょう、ガーリックパウダー | 各少量 |
パン粉 | 大さじ2~3 |
粉チーズ | 大さじ1~2 |
パセリ(ドライ) | 小さじ1 |
オリーブオイル(またはサラダ油) | 大さじ1 |
ベビーリーフ(あれば) | 適量 |
【作り方】
(1)いわしは水気をふいてAをふる。
(2)パン粉に粉チーズとパセリを混ぜ、いわしにまんべんなくまぶしつける。
(3)フライパンでオリーブオイルを熱し、いわしをこんがり焼く。器に盛り、あればベビーリーフを添える。
[いわしはこんなにエライ]
体にいいと注目され、とくに老化防止に大きく貢献するといわれるのが青魚。その中でも、いわしの健康効果はトップクラスです。
青魚の脂肪に豊富に含まれ、脳や体の老化防止に大きく働くといわれるのが、不飽和脂肪酸。牛や豚などの動物の脂肪は冷やすと白く固まりますが、冷たい海の中を元気に泳ぐ魚に含まれる不飽和脂肪酸は、冷やしても固まらない脂肪。つまり、人間の体=血管の中に入っても、ドロドロに固まらない油なのです。
不飽和脂肪酸にはDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエイ酸)があり、どちらも血液をサラサラにする効果が大。脳の血流を改善して脳を活性化させ、認知症を予防したり、血中の悪玉コレステロールや中性脂肪を減少させたりする作用があります。とくに、EPAには血液をサラサラにして動脈硬化を予防する働きがあり、そのEPAをもっとも多く含む魚が、いわしです。
そのほかにも、良質なたんぱく質、ビタミンA、B群、D、E、K、カルシウム、カリウム、亜鉛、鉄、セレン、ナイアシンなどの栄養素も豊富に含まれ、血流改善だけでなく、肝機能を高めたり、骨粗しょう症の予防、眼精疲労の改善、育髪、美肌など、健やかな体づくりに大きく貢献。
旬を迎える8~10月はとくに脂がのっておいしいので、不飽和脂肪酸を無駄なくとれる刺身のほか、煮る、焼く、揚げるなど、さまざまな調理法で積極的に食卓に取り入れましょう。ただし、青魚の脂肪は酸化しやすいので、鮮度が落ちたものは健康効果が期待できません。新鮮なものを選び、新鮮なうちに食べるのが肝心です。買ってすぐに食べられない場合は、頭とはらわたを除いて処理し、酢じめにするのがおすすめ。酸化が抑えられます。
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いしはら・にいな 1980年長崎県生まれ。2006年帝京大学医学部卒業。イシハラクリニック副院長。主に漢方医学、自然療法、食事療法により、種々の病気の治療にあたる。わかりやすい医学解説と、親しみやすい人柄で、講演、テレビ、ラジオ、執筆活動と幅広く活躍。著書は 13万部を超えるベストセラーとなった『病気にならない蒸しショウガ健康法』(アスコム刊)をはじめ、『「体を温める」と子どもは病気にならない』(php研究所刊)、『研修医ニーナの731日』(海竜社刊)等30冊を数え、韓国、香港、台湾、ベトナムでも翻訳され出版されている。日本内科学会会員。日本東洋医学会会員。日本温泉気候物理医学会会員。二児の母。
取材・文/沖田恵美 調理・写真/まなナビ編集室