セクシャルマイノリティの多さと経済成長率の関係

人口減少下の地域創生(その2)@明治大学リバティアカデミー

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セクシャルマイノリティが住みやすい町

セクシャルマイノリティが住みやすい町は

「動く成長」の次に求められるのは「出会う成長」です。特にアイデアが生まれやすいのは、専門や経験が違う人同士が出会ったときです。アイデアは、インフォーマルでフランクな「弱いつながり」から生まれます。

そうしたつながりが生まれやすい地域、つまり多様なバックグランドを持った人が出会い暮らす地域には、寛容さが求められます。

リチャード・フロリダというアメリカの学者は、経済成長率が高いのは、ゲイやレズビアンが多い町だと言っています。セクシャルマイノリティが住みやすい寛容さのある町は、よそ者に優しい地域なので、アイデアにつながる出会いが生まれやすいというわけです。

都市として、人口が増えるほどアイデアが生み出されていくという図式が成立するのは、エリア人口が50万以上の地域ではないかというのが私の仮説です。

日本のあちこちに元気な中規模都市があることは、リスク分散にもなります。元気な中規模都市をいかに多く維持できるか。東京から地方中規模都市への人の移動、それによってもたらされる出会い――それをどれだけ生み出せるかが今後の日本経済を決めると考えられます。


秋に飯田先生の新講座が開講される予定です。

 

〔講師の今日イチ〕
「成長の芽がある地域にはご当地アイドルがいます」

〔大学のココイチ〕
会場の駿河台キャンパスアカデミーコモン最上階には、トップライトのプリズムを通して「虹」のような光が降り注ぐ。

文/小島和子 写真/小島和子(講座写真)、(C)naka、(C)o1559kip / fotolia

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