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中央大学はフェンシングの強豪校。ロンドン五輪フェンシング男子フルーレ団体で銀メダルを獲得した千田健太選手も中央大学フェンシング部出身だ
思わず気分はベルサイユ
ちなみに、この全身白い防具がクセモノ。ジャージのときはフツーに見えた人が、みんな足長ですらっとカッコよく見えてしまうのだ。
スキー場効果と同じ!? アマチュアといえども動作は速く凛々しくて、ナマで見ると迫力が違うな~と眺めていたら、なんだかとても懐かしい、ワクワクした感覚に襲われた。いやいや、初めてだし…。でも次の瞬間、ハッと腑に落ちた。これは…ベルばらのシーンだ!!
近衛士官の制服に身を包み、剣を持った男装の麗人・オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ(1970年代、この舌を噛みそうなフルネームをクラスのみんなが言えたよね)と、防具をつけたアマチュアフェンサーの姿が重なってしまった。オスカルとアンドレ、マリーアントワネットとフェルゼンの禁断の恋にキュンキュンし、ときに涙し、私も運命の騎士に守られたい~!と『週刊マーガレット』の連載にハマった小中学生時代の思い出が一気によみがえる。
それもそのはず。フェンシングは、中世ヨーロッパの騎士の剣術が原型の、上流階級の男子のたしなみとされた競技。まさにベルばらの、様式美の世界を体現しているスポーツなのだ。
3分の試合が終わってマスクを取ったとたん、それまでわからなかった肩で息する苦し気な表情があらわになり、汗が光る姿を目の当たりにして、小学生から70代のオジサマまで、みんなが白馬の王子様に見えてしまう。やっぱりカタチって大事だよね。
フェンシングおもしろい! こんなに見どころがあることに気づかず、スルーしてきてしまったのを悔やんだ。オスカルさまー、私も多摩のベルサイユに通いたくなりました♡
〔続きの記事〕68才で始めた70才。おしゃれ防具で小学生と真剣勝負
〔講師の今日イチ〕「オリンピックの時だけじゃなくて、もっとフェンシングを知ってほしいんです」
〔大学のココイチ〕 大学の入り口のところがものすごくきれいにライトアップされていて、思わず写真をとってしまいました。
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取材講座データ | ||
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フェンシング教室 ―基礎から応用まで 楽しく学ぶフェンシング― | 中央大学クレセント・アカデミー | 2016年秋期講座 |
2017年1月28日取材
文・写真/まなナビ編集室