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受領たちの処世|神奈川大学みなとみらいエクステンションセンター|繁田信一

講義詳細
講座名
受領たちの処世
大学
神奈川大学みなとみらいエクステンションセンター
キャンパス
KUポートスクエア
概要
『源氏物語』には、幾人(いくにん)かの受領(受領国司(ずりょうこくし))たちが登場します。最も光源氏に近いところでは、若い頃には光源氏の恋の手伝いに忙しかった惟光(これみつ)は、やがて摂津守(せっつのかみ)として受領になりますし、惟光と同じく若い頃から光源氏の側近(そっきん)であった良清(よしきよ)も、やがては近江守(おうみのかみ)として受領になります。また、明石(あかし)の君(きみ)といえば、明石中宮(ちゅうぐう)の実母であって、光源氏の重要な妻の一人ですが、その明石の君の父親明石入道(にゅうどう)は、前播磨守(さきのはりまのかみ)であって、受領であった人物です。この他、光源氏と一夜(ひとよ)限りの関係を持った空蝉(うつせみ)の夫の伊予介(いよのすけ)も、その息子の紀伊守(きいのかみ)も、『源氏物語』の代表的な受領たちです。さらに、須磨(すま)に都落(みやこお)ちした光源氏を見舞(みま)った筑前守(ちくぜんのかみ)や、その父親の大宰大弐(だざいだいに)なども、受領として『源氏物語』を代表する存在でしょう。そして、こうした受領(受領国司)たちは、物語の中で、彼らならではの独特の役割を与えられています。彼ら受領たちは、頭中将(とうのちゅうじょう)などとは異なり、けっして光源氏の友人にはなれません。受領たちは、いつも光源氏から見下されていて、彼ら自身も、光源氏の前では卑屈(ひくつ)な態度を取ります。しかしながら、それでいて、彼ら受領たちは、何かと光源氏から頼られたり必要とされたりするのです。この講座では、『源氏物語』という物語をより深く楽しむために、王朝時代の受領(受領国司)たちについて、その立場や役割などを、できるだけ具体的に見ていきたいと思います。
会員価格
4,500円
一般価格
5,000円
講座期間
2018/1/16~2018/3/20
開講時間
14:00~15:30
曜日
講座回数
3回
定員
30人
講師名
繁田信一
講師概要
神奈川大学日本常民文化研究所特別研究員、神奈川大学外国語学部講師・1968 年東京都生まれ。1991 年東北大学卒業。1993 年東北大学大学院修了。修士(文学)。2003 年神奈川大学大学院修了。博士(歴史民俗資料学)。著書に『天皇たちの孤独』『殴り合う貴族たち』『御堂関白記藤原道長の日記』『御曹司たちの王朝時代』『庶民たちの平安京』(以上、角川学芸出版)、『王朝貴族の悪だくみ』(柏書房)、『かぐや姫の結婚』(PHP 研究所)、『紫式部の父親たち』(笠間書院)、『王朝貴族のおまじない』(ビイング・ネット・プレス)、『陰陽師』(中央公論新社)、『陰陽師と貴族社会』『平安貴族と陰陽師』『呪いの都 平安京』『安倍晴明』(以上、吉川弘文館)など。
住所
神奈川県横浜市西区みなとみらい2-3-1 クイーンズタワーA14階
アクセス
横浜高速鉄道みなとみらい線(東急東横線直通)「みなとみらい」駅より徒歩2分/JR根岸線・市営地下鉄「桜木町」駅より徒歩7分
申込

日時の変更もありますので、開講情報は必ずこのページの大学HPからご確認ください。

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