講義詳細
講座名
ナラティブと臨床からみる人間と社会――人が語り始めるとき
大学
立命館大学
キャンパス
衣笠キャンパス
概要
1950年代フランスでは,人間をトータルに解明しようとする一群の学問分野の総称として”Sciences Humaine”という言葉が定着した。はるか45年も前になる。筆者が学んだ大学で新入生の歓迎講演会なるものが催された。私も時計台下の薄暗いホールに出かけてみた。ノーベル物理学賞の湯川秀樹、フィールド科学の基礎を作った桑原武夫が演台に立った。どんな内容だったか全く覚えていないが、桑原の口から一言Sciences Humaineがはっきり聞き取れた。その後、10年ばかりたっただろうか。レヴィ-ストロースが来日し、その講演会を聞きに行った。桑原があいさつをし、フィールド調査の共同研究で多くの国の研究者たちと行動を共にした経験を話された。同一ルートを同行しても、そこで見聞きしたこと、その記述が互いに全く違うということの事実に驚いたことを率直に語られた。文化の多様性と言語体系の違いが人の認識や記憶までも支配することに、あらためて注目したい。現代において頻発し、先鋭化する文化間対立、紛争の背景に、人の世界認識の多様、多層性の課題が潜んでいる。互いの文化の違いを認めつつ、対話を作り出す。困難だが、新しい時代の中で創造の基盤になる。人間科学研究科にはこのような使命がある。
会員価格
無料
一般価格
講座期間
2018/04/14~2018/04/14
開講時間
14:00~16:00
曜日
土
講座回数
定員
講師名
森岡正芳
講師概要
立命館大学総合心理学部・教授
住所
京都府京都市北区等持院北町56-1
アクセス
JR・近鉄「京都」駅より市バス50/快速205にて(約35分) 「立命館大学前(終点)」下車。または市バス205にて約35分、「衣笠校前」下車、徒歩10分。/JR「円町」駅より市バス快速202/快速205にて(約10分)「立命館大学前(終点)」下車。または市バス205にて約10分、「衣笠校前」下車、徒歩10分。/阪急電車「西院」駅より市バス快速202/快速205にて(約20分)「立命館大学前(終点)」下車。または市バス205にて約20分、「衣笠校前」下車、徒歩10分。/阪急電車「河原町」駅(四条河原町)より市バス12/51にて(約40分)「立命館大学前(終点)」下車。/京阪電車「三条」駅より市バス15/59にて(約30分・市バス15は終点)「立命館大学前」下車。/京福電車「等持院」駅下車、徒歩10分。
申込
不要
日時の変更もありますので、開講情報は必ずこのページの大学HPからご確認ください。
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