まなナビ

中年になってからはじめたフランス語学習

フランス語学習にくじけない日本人さん(41歳)/兵庫県/最近ハマっていること:読書にハマっています

20代のころにちょっとかじったことがあったものの、全然身につかず、身につかないことをやさしいフランス語の先生の教え方のせいにして怒っていました。フランス語教室に日本人の女性のアシスタントがいて、先生たちとフランス語で会話していたので、フランス語ってきっとそんなに難しくない言語なんだろうと思いつつ、難しいか難しくないか判断するところまで行き着く前にフェードアウトしてしまいました。

36歳になった自分は、身につかないのは先生の教え方が悪いなど理不尽なことは言わなくなるまで成長していました。そして、中年にさしかかるし、何か夢中になれる趣味をみつけたいと思い、昔止めたフランス語をやり直してみることにしました。

しかし、30代後半からはじめたからか、文法や単語が覚えられず、加えて全然うまく発音できません。手前の単語の子音と次の単語の母音が繋がるリエゾンや、単語の最後の文字を読まなかったりと、まったくわけが分かりませんでした。

やればやるほど難しさの闇にどんどんはまり、フランス語ってこんなに難しい言語だったのか、昔フランス語で先生と会話をしていた、フランス語教室のアシスタントの女性はなんてすごい人だったんだろうと、彼女のすばらしさがやっと分かりました。

英語はフランス語の単語から取りいれた言語が多いそうです。50%くらいの単語はフランス語と同じで、発音だけが違うといわれます。そのせいでか、フランス語を話す人は、ほとんどの人が英語を話せます。パリに旅行に行ったとき、何か下手なフランス語で尋ねると、必ず英語で返されるという状況になりました。これは、フランス語を話すのが下手といわれているようなもので、勉強を続けるモチベーションがぐっと落ちました。

お金をかけて、フランス語なんか勉強しても、どぶに捨てるようなもんだし、いつまで経っても上達しないし、フランス語の勉強をすることは、地獄行きの列車に乗るようなものと思いました。すっかりやる気をなくして、フランス語はやめて、発音が簡単だといわれるスペイン語の勉強に切り替えることにしました。スペイン語を話す人は、英語が話せない人が多く、英語に切り替えられてがっかりすることが少ないはずという考えもありました。スペイン語を使っている国は圧倒時に多く、いろんな国でスペイン語で会話できる楽しみが得られます。

スペイン語は、発音は難しくありませんでしたが、接続法の使い方と、動詞の変化が複雑で例外事項が山のようにあり、そこでつまづいてしまいました。このままでは、フランス語もスペイン語も身につかず、どっちつかずです。

ある日、パリで予約していたフィリピン航空の帰国日を変更したく、カスタマーサポートへ電話をかけました。そのときなぜか、電話に出てくれた人に、フランス語で航空便を変更したい旨を説明することができたのです。カスタマーサポートの人も英語に切り替えることはなく、最後までフランス語で応対してくれました。これで私は自信をつけました。無駄と思いつつ5年以上高いお金を払いながら、フランス語の授業を受け続けた甲斐があったと感じた瞬間です。

不思議とそれからは、フランス語を話すのがあまり怖くなくなりました。性格的に消極的で日本語を話すのにもどもる自分が、自信を持って間違っていてもフランス語をしゃべろうとしているのですから、すごいことです。

たくさん間違うと、頭に定着することにも気づきました。地獄への片道切符と思っていたフランス語は、5年以上続けた結果、だんだん相手が言っていることが聞き取れるようになり、楽しくなってきました。老後の趣味になる学びの対象が得られました。

 

(作文の一部に編集室が文字の修正などをしています)