生理的老化だけなら人は何才まで生きられる?

脳の老化ってどんなこと?

老化には生理的老化と病的老化がある。では病的老化がなく、健康でいられるなら、人はいったい何才まで生きられるのだろうか。

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体も脳もいつまでも元気にいたい (c)Jacob-Lund/fotolia

老化には生理的老化と病的老化がある。では病的老化がなく、健康でいられるなら、人はいったい何才まで生きられるのだろうか。

老眼とほうれい線で老化に気づく

「歳を取ったなあ」とつくづく感じる第一の身体の部分が、目だろう。

新聞の字が読めなくなり、近視の人ならメガネを外した方がよく見えると気がつき、そのうちパソコンの字も見えづらくなり、スマホがきつくなってくる。「白内障?」の文字が頭をよぎる。
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顔も老ける。鼻の脇から口に向かってのびる「ほうれい線」が濃くなって老け顔に見えると悩む女性は多いが、男も同じ。鼻の脇の陰影は日増しにくっきりとし、すぐ横のほっぺたも垂れ下がり始める。

これらは目に見える老化で自覚症状もある。だが見えない老化もある。特に脳の老化は目に見えず、自覚も難しい。

芝浦工業大学システム理工学部教授の福井浩二先生は、同大学公開講座「脳の老化ってどんなこと?~からだのサビが認知症を引き起こす!~」で、老化とは避けられないものだという。

生理的老化は避けられないが、病的老化は防げる

芝浦工大と聞くと電気や機械の世界を想像するが、システム理工学部生命科学科は2008年に設立されたまだ新しい学科だ。福井先生もまだ40代、「脳の老化」の世界で多くの実績をあげる精鋭の研究者だ。

「老化は避けられないものなのです」と福井先生。ちまたでは「若返り」や「アンチエイジング」が流行り、まるで老化してきた道を逆戻りできるようにも聞こえるが、そんなことはあり得ない。

希望を打ち砕くようだが、話には続きがある。

生理的老化」により人間は必ず老化し、寿命を迎える。それはどうしようもない。だが、老化にはもうひとつ「病的老化」がある。

これがあるから本来、生きられる年数が生きられず、寿命を縮めてしまうのだ。

生理的老化だけなら人は何才まで生きられるのか

では人間は「生理的老化」だけならば何才まで生きられるのだろうか。

100才超の人をセンテナリアン(centenarian)という。日本でも1960年代は150人ほどしかいなかったセンテナリアンは、2017年9月の厚生労働省発表では6万7824人となった。その増加率はここ20年で約6.7倍というすごさだ。

さらに110才超の人をスーパーセンテナリアンという。センテナリアンの1000人に約1人がこのスーパーセンテナリアンだと言われている。

最も長生きした記録が残るのは、1997年に122歳で亡くなったフランス人女性ジャンヌ・カルマンだ。彼女は赤ワインとチョコレートが大好物だったというが、どちらも抗酸化作用が高い。しかしだからといって真似して食べすぎるのは禁物だ。

ちなみに日本や中国では、120才超の人を大還暦と呼ぶ。この言葉を使う機会があるかどうかはわからないが、まあ覚えておいて損はないだろう。

いま日本人の平均寿命は男性80.98才、女性87.14才。しかし健康寿命は男性は71.11才、女性も75.56才にとどまっている。

大還暦まで生きるのは夢としても、せめて今の平均寿命くらいまでは健康でいたいもの。そしてその時大切なのが、脳の老化をどう防ぐかということだ。

次回「老化は酸化、とりわけ脳が酸化しやすい2つの理由」は2月10日掲載予定。

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◆取材講座:「脳の老化ってどんなこと?~からだのサビが認知症を引き起こす!~」(芝浦工業大学公開講座)

取材・文/まなナビ編集室

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